羽島市立正木小学校
「臥龍こと角田識之 志講演」
2008.04.25 羽島市立正木小学校
岐阜県一のマンモス小学校羽島市正木小学校で小学5年生5クラス189名、6年生5クラス173名に向けて、臥龍こと角田識之が「志」について、講演を行いました。
4月の学校・学年・学級開きから3月の学級目標達成、進級、中学校に進学までのステップアッププロセスと行事の相関図
正木小学校の教育目標は「明るく爽やかな正木小に!」です。豊かな心を持ち、生き生きとやりぬく子、そして、良く考える子、仲良くする子、たくましい子を育てていらっしゃいます。
上の写真には「爽」という文字がイラストや袋にモチーフされていますが、このほかにTシャツも作っていらっしゃいます。
そこかしこに「爽」の文字が目に入ります。
子供たちも否が応でも「爽やか」を意識せざるを得ません。
上の相関図の中に正木小学校のマニュフェスト宣言を見つけました。
- 1.確かな学力を身に付けさせる授業をします。
- 2.個に応じた指導援助をします。
- 3.よさを認め、自信を持たせます
- 4.保護者、地域と融合する学校を目指します。
授業を研修に置き換え、学校を職場に置き換えて読むとそのまま新入社員研修時の「コーチ心得」になります。
こんなのも見つけました。
明るくさわやかな正木小学校に
そのために、先生たちは、「4つのやくそく」をします!!
- 1.自分で決めたことに向かってがんばっている子には、先生たちは最後まで応援をしていきます。
- 2.がんばっている友だちのじゃまをする子には、先生たちはみんなで注意をしていきます。
- 3.困ったときには学校の中のどの先生でもいいから声をかけてください。先生たちはすぐに相談にのります。
- 4.相談されたら、先生たちは問題が解決するようにすぐに方法を考え、取り組んでいきます。
子や友達を社員、先生を上司(先輩)、学校を職場に置き換えて読むとそのまま「上司心得」になります。
宇野校長先生より職員の仕事への取り組み姿勢を教えて戴きました。
- 1.ヘッドワーク
- 2.ハートワーク
- 3.フットワーク
- 4.チームワーク
- 5.ネットワーク
1のヘッドワークは指導方法を工夫することです。2のハートワークは愛情を持って、3のフットワークはすぐにする、ということになります。これらは一人ひとりが心掛けます。4のチームワークは組織力になり、5のネットワークは家庭・地域・学校が一丸になって、となります。
上に記した3つの考え方は私たちの職場で毎日繰り返される指導や教育方法、考え方と類似しています。小学生は素直で感性が研ぎ澄まされていますから、吸収力が高く、すくすくと教えられた事を自分に取り入れていきます。どんどん育ちます。成長にアクセルオンです。それに反して、大人は変に利口な分、素直に受け入れずに選択することを覚えてしまいました。ここに自らが成長のブレーキを踏んでいるように思います。
今回の講演は正木小学校で行われている「いのちの授業」の一環として行われました。
正木小学校では昨年度6年生を中心に,全校児童が「いのち」の大切さを学ばれました。様々な分野でご活躍の方々から貴重なお話、心にしみいるお話、勇気づけられるお話を伺った他、見学や調査などの体験を通して実感を得ることができたそうです。
今回はその「いのちの授業」の一環として,昨年度講演をされたラブリークイーンの井上富紀子様のご主人である井上武社長様の紹介で臥龍が「志」に関わる講演をすることになりました。
志授業、夢。全員が人生経営の「社長」。成功の第一条件は「めげないこと」「あきらめないこと」
これが小学校5年生と6年生が学ぶタイトルです。
冒頭に宇野校長先生による臥龍の紹介と今回の授業の目的の説明があった後、臥龍の講演がスタートしました。
以下に当日の臥龍の話の骨子を記します。
「志」とは「心指し」である。
心の中の思いは「親の愛」「平和」のように人には見えにくい。また、人は気分が良かったり、悪かったり、疲れたりすると心が揺れ動いて、目標を見失ったりする。だから、いつも見つめることができる、心が指さすところ、すなわち「志」を持たなくてはならない。
珍しく緊張している臥龍
臥龍の質問に積極的に反応する子供たち!
「志」を持ち、それを実現する手法を臥龍は自分の体験から語りました。
「高校3年間に映画を1000本見る」と決意した映画は好きだけどお金が無い少年時代の臥龍(以下臥龍少年)は、映画を見るのに「人に応援して貰えば良い」と考えました。
早速、市内の他の高校を回り、映画好きを集め、各高校に「映画同好会」を作らせ、それを臥龍少年が会長という形で取り仕切るということを始めました。
幾つかの映画同好会を集めることができた臥龍少年は、初代会長として、各映画館に挨拶状を送ったところ、会長なら只で映画を見て良いよ、その代わりしっかり広報してね、というようなバーターもあった中、高校3年間に見事、只で1000本の映画を見ることができました。
また映画を見るだけでなく、自主上映も夢だった臥龍少年は映写技師の資格を取り、赤字ながらも自主上映もしました。
映画に関する臥龍の夢はあと一つ残っています。「映画を作ること」です。この夢もあきらめに目指していけばいつか必ず現実になると信じています。
臥龍の恩人は映画です。だから、年間50本は映画館で映画を見て、お返しをしています。
このように少年時代と今の夢を語った臥龍は次にそれを「たまねぎ」に例えました。
「たまねぎ」の中は外からは見えない。
自分にもたまねぎのように外から見えない自分が隠れている。本気でやりたいと思うとたまねぎの皮がむけるように新しい自分が出てくる。
自分のゴールは自分で決めてください。自分のやりたいことは人がブレーキをかけるのではありません。「こういうことはできないかも?」という自分がブレーキをかけているのです。
「山と谷」について
谷が深いところから山を見ると山が高く見えるように、難しいことは山が高いように見えます。
低い山に登る感動よりも高い山を登る方が感動が大きいように、難しいことをやり上げると感動は大きくなります。
自分の特長を活かせる山を見つけて、是非登ってください。
山と谷があるように、ピンチとチャンスがあります。ピンチになってもその裏にはチャンスがあることを忘れずにあきらめないでください。
また、高い山から転げ落ちるとケガをします。高い山に登るときほど、ケガをしないように油断してはなりません。このことは言い換えると良いときほど気を引き締めなさい、となります。また良いときほど周囲に感謝しておくと良いです。そうすると危なくなったときに助けてくれるからです。
このほか、読書、織田信長、初月給で親に買った洗濯機の話など約1時間30分に渡る講演になりました。最初は子供にも解るようなゆっくりとした口調と言葉で臥龍も語っていましたが、テンションが高まるとついつい早口になり、また大人向けの言葉にもなっていました。
しかし、正木小学校の多くの子供たちはダレることなく、臥龍の口元を見つめ、一心不乱にメモを取っていました。
メモを取っている様子
臥龍の言葉をそのまま書くのではなく、自分に解るように図式していました。
表裏にビッチリメモ!
講演終了後、6年生の司会の子供が「質問や感想を言いたい人」と聞くとほぼ全員が「はい!」と手を挙げたのにはビックリしました。
私は今までに数多くの講演を聴きに行きましたが、全員が手を挙げるシーンなんて一度も見たことがありません。てっぺんの朝礼状態です。あの臥龍が言葉を失っていました。そして、一人ひとりの感想の素晴らしさにまたビックリ。以下に一部を記します。
・成功は人に決めてもうらのではなく、自分で決めること
・目標が無かったけど、自分のやったことのないことをやってみて、目標を立てたい
・自分の夢を決めて、自分の道が駄目になってもあきらめずにがんばって、悔いの無い人生にしたい
・たまにピンチになっても、その裏にはチャンスがあるから、幾ら失敗しても山に登り続け、最後には頂上に登って、人にありがとうと言って貰いたい。
大人ですらこのような感想は言えません。ひょっとすると大人だから言えないのかも知れません。
また、講演が終わった後、子供たちが臥龍に「先生!握手して下さい!」と駆け寄っていました。
良いと思ったことを素直に受け入れる。そして素直に行動する。
私たちにも小学生の頃がありました。きっと正木小学校の子供たちのように素直な心を持っていたと思います。大人になるにつれ、分別がつく事と引き換えにどこかに置き忘れた「素直な心」。
子供たちにとても大切なことを教えて貰った素晴らしい一日でした。
講演が終わり、子供たちが感謝の気持ちを込めて、臥龍に歌をプレゼントしてくれました。173名による大合唱団です。
一生懸命心を込めて歌ってくれるその姿に隣に座る井上社長は雨に打たれたような顔をされていました。
仕事柄、ホスピタリティ、サプライズ、感動サービスの仕組み作りといったことを良く口にしますし、耳にします。ですが、子供たちはそんな事を考えていません。
「良いものは良いから必死にメモを取る」「ありがとうと思ったからありがとうを言いたい、伝えたい」「良いものをいただけたから、自分たちでできることでお返しをする」
子供にヨイショはありません。技巧も無いでしょう。あるのは「素直さ」。
「素直」これこそもっとも大切なことだと感じました。

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