美容室BAGZY様
「ベンチーマーキング」
2008.03.06 北九州市八幡西区引野口
本日は関西APRA・九州本気塾メンバーと従業員満足そして顧客満足の結果としての業績向上を果たされているDOITビデオで有名な美容室BAGZYをベンチマーキング。引野口にあるバグジーアカデミーにて久保社長よりいろいろなお話しを伺いました。2004年訪問以来のアカデミーです。
講演では何度かお話しを伺いましたが、久保社長の表情や肉声の微妙なトーンを聞き分ける事ができる距離でお話しを伺うのは久しぶりでした。前回より多少Fatにおなりになられていましたが、人間的な魅力は更に深みを増され、吸い込まれそうでした。
久保社長の魅力も素晴らしいのですが、久保社長をささえる店長をはじめとした幹部の方々、またその幹部を支えるスタッフの方々の魅力も素晴らしいです。久保社長は「大家族主義」と言われ、社長が「父親」であれば店長は「長男か長女」、あとのスタッフはその「弟か妹」と表現されます。
久しぶりに伺ったBAGZYは久しぶりに郷里の友人宅を訪ねたような・・・そんな雰囲気でした。
今回の勉強会ではほとんどが従業員教育と従業員満足について語られました。幾つかのキーワードを述べます。
・CS(顧客満足)には業績の上がるCSと上がらないCSがある
・従業員の心を変えないCSは業績が上がらないが、従業員の心を変えたCSは業績を上げる
・従業員の心を変えないと相手のためを思ったCSができない。そんなCSは本物では無く、ガラス細工のCS
・そのためにはCSを楽しんでやれば良い。やらねばならないCSは楽しくない
・BAGZYではCSよりES(従業員満足)が優先と考えてやっている。何故ならESはCSへと進化するから
・ESの上位にあるのがCSではなく、ESの上にしか成り立たないのがCSである
・ESを優先する方が強い企業となる
・「感じが悪いな~」というお店は「やる気が無い」お店
・「やる気が無い人」は「お金で動く人」が多い
・「お金で動く人」は仕事の価値観がそこにある
・「仕事に対する価値観」を変えることが大切
・仕事に対する価値観を変えるには「人柄を変えていく」ことが大切
・人柄を変えると強烈なサービスができる
・親孝行有休は「良い人柄の人」を作るために作った。今後は「親の足を洗う日」を作りたい
・時短を叫びながら、あえて3月より毎日更に30分早く来て、近所を掃除をしている
・これらはすべて生活習慣を変えるため。生活習慣を変えると人柄が変わる
・人柄を変えるために良いと思うことは「強制」してでもやる
・CSはシステムやマニュアルではない。それでできるCSは楽しくない。手法を教えるのではなく、根っこを変える。それが「良い人柄」
・良い人柄をつくるためには「評価基準」をそれに合わせなくてはならない
・良い人柄をつくると「天使の仕事が」が生まれる
・「天使の仕事」が生まれると四方善が出てきて、会社が潰れない
・良い人柄を作るためには風土づくりが大切
読んで戴ければお解りだと思いますが、スタッフを「良い人柄」にするために「生活習慣」が変わるいろんな仕掛けをするのが会社。その結果、スタッフが「良い人柄」になれば自然に本物の「CS」が生まれる、ということですね。
次に四方善と風土づくりについて解説いたします。
四方善を説明中の久保社長様
【四方善】とは
三方良しに地元が加わったのが「四方善」です。
BAGZYさんでは手が荒れるということで「軟水機」を全店に導入されました。高価な機械です。納入ベンダーさんは全店導入と言うことで大喜びです。でもそれ以上にBAGZYさんのスタッフさんは手荒れから解放されると言うことで大喜びです。そこで感謝の言葉を贈られました。それを受け取った納入ベンダーさんは当然、社内にそれを報告し、「では一度行ってみよう」ということになり、誰かがBAGZYさんに予約を入れます。BAGZYさんで施術をされたスタッフは出社すると一言「凄かったよ」。その声を聞き、じゃ私も僕も・・・・とBAGZYさんに詰めかけます。
こういう例もあります。店の入口のダスキンさんのレンタルマット。毎月、日にちを決めて交換に来ます。ある日ダスキンさんの担当さんがマットをめくるとそこに「いつもありがとう」の手紙が貼ってある。もう感激です。それを社内に報告します。そうすると・・・上記と同じ事が起きます。
黒崎店で偶然見かけました。朝、店の近所を掃除するスタッフの前をゆっくりと通り過ぎるタクシーの運転手さんに向かって、スタッフが「おはようございます」と一声掛けました。徐行していた運転手さんは、窓を下げて「おはよう。いつもご苦労様」。おそらくこの運転手さんはお客様に「どこか良い美容室が無いですか?」と聞かれたら、BAGZYさんへ連れて行くでしょうね。
BAGZYさんは売上の0.02%を孤児院に寄付されています。12月24日は孤児院を慰問されます。早朝、店周辺の烏や猫に荒らされたゴミを拾い集めるなど近隣の掃除をされています。地元の方にとってなくてはならない存在です。ですから、同じ行くならBAGZYさんへ、となります。
朝礼では予約表に記載されているお客様の情報を共有します。「前回来られた時に就職が決まるかも知れないと言われていたから、さりげなく聞いておいて。良いね、さりげなくだよ」「○○さんは最近、体調を崩されたから2階に上げないで。温かい飲み物と膝掛けを忘れるなよ」「○○さんは前回来られた時にお饅頭をいただいた。つぶあんだったからな。みんなで御礼を言おうね」この共有情報をベースにスタッフ一人ひとりが個別のCSを楽しんでやります。他の美容室でもやられていると思います。でも、その笑顔は本当にお客様に向けられた笑顔なのでしょうか?BAGZYさんの笑顔は誰が見ても本物の笑顔です。誰が見ても・・・って凄いことです。本物の笑顔に会いたくてBAGZYさんに行く、というお客様は多いと思います。
あるスタッフのAさんの親御さんが脳梗塞で倒れました。すぐに久保社長へ連絡が入りました。「すぐに救急車を呼べ」と指示した後、久保社長はそのスッタフの家に一番近いスタッフBさんに連絡を取り、「一人で救急車の乗せるな。お前も一緒に乗ってやれ」と指示します。連絡を受けたBさんはAさんの家に駆けつける途中、店の仲間へ連絡を取ります。一緒に救急車に乗って、病院へ着くとそこには30人もの仲間が待っていました。Aさんは親御さんが倒れた時、とても不安だったと思います。ですが、病院ではたくさんの仲間が待っていてくれ、元気づけてくれました。そして一緒に回復を祈ってくれました。幸い障害は深刻なものではなかったそうです。Aさんは久保社長と仲間への御礼をこのように言いました。
「一生BAGZYで働く!」
このように関連業者さん、地元の方々、お客様そしてスタッフがBAGZYさんを支えています。四方から支えられています。それは四方善だからです。コアコンピタンスや戦略商品が会社を支えているのではありません。潰れては困る、と思う人が多い会社。そんな会社は潰れません。潰れないために関連業者やスタッフを犠牲にする会社・・・潰れて当たり前です。
【風土づくり】とは
風土づくりを解説中の久保社長様
業績は何が作るのでしょうか?久保社長は風土だと言われます。良い土に野菜の種を植えると良い野菜が育つ。良い野菜は買っていただける。痩せた土地に同じ野菜の種を植えても、良い野菜は育たない。悪い野菜は売れない。売れないから安売りをする。安売りをしても売れない時もある。
風土とは「楽しい職場」だと久保社長は言われます。「楽しい職場」が「人を育てます」。その人が「業績」を生みます。
「収益とは人が育った陰の部分である」
体に震えが来ました。全国どこにでもあるように見えるコンビニでも5万店しかありません。でも美容室は21万店もあります。そんな中、毎年120%の成長を続けるBAGZYさん。その秘訣はここにあります。
「良い社員が良い社長を作る」
BAGZYさんのビデオを使ったベンチマーク研修の後に、受講生から「BAGZYさんのスタッフは恵まれているよな、なんせ久保さんが社長なんだから・・・」とか「うちの社長は久保さんと全然違うからな~」といった声を耳にすることがあります。これは間違っていません。私も研修をしながら、「この社長では・・・」と感じることもありました。しかし今回、久保社長が大きな声で「良い社員が良い社長を作るんだ!」と言われ、「目からウロコが落ちる想い」でした。
久保社長の大きな転機は7年前におとずれました。出店を前にして幹部社員が大量退社し、それによって自殺を考えた久保社長ですが、竹内日照上人 の講演を聴き、「嘘でもいいから社員に謝れ」と言う言葉に「嘘だったら謝れる」と従ったそうです。「僕が悪かった」と謝る久保社長に向かって残った社員が「社長は悪くありません。辞めた人の事をもう忘れて、残ったメンバーでもう一度やり直しましょう!」と言ってくれた瞬間に「こんな事を言ってくれる社員のためにだったら、どんな事だってできる」と思われ、そこから今のBAGZYさんがスタートしました。
久保社長がされた数々スタッフのための行為の中に「誕生日の手紙」があります。誕生日の社員に手書きで手紙をしたためられます。手紙を書く前に4~5年前まで遡り、当時の事を思い出して、褒め、励まし、労う内容の手紙を書かれます。A4で2~3枚になります。



スタッフの誕生日に贈られた久保社長様による手書きの手紙の控え
手紙と言うと和民の渡邉美樹社長の『社員に贈り続けた手紙』が有名ですが、やはり素晴らしい社長は同じ事をされています。大いに学びたいと思います。久保社長様は毎日全国を講演されています。疲れもたまると思います。そんな時に絶妙なタイミングでスタッフから宿泊先のホテルに手書きの葉書が届くそうです。「頑張れ!頑張れ!風邪なんか引かないでね!」といった内容だそうです。読んだ瞬間に風邪が飛んでいくような気持ちだったと言われました。社長が社長なら社員も社員です。素晴らしい愛です。
久保社長は「良い社長は良い社員が作る」と言われましたが、「良い社長は良い社員が作り、良い社員は良い社長が作る」のでしょう。間違いないです。
【お土産】
BAGZYさんからお土産を戴きました。
久保社長から私たち一人ひとりに当てられたメッセージ
伊那食品工業の塚越社長も大切にされている「二宮尊徳」の教え
BAGZYさんの経営理念カード
BAGZYご謹製「リポビタンB」。肉体疲労、仕事をしたくない時、辞めたい時、やる気がない時、感動したい時などの場合に良く効くそうです。








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